前回までは腕時計を構成するパーツの説明や、腕時計を組み上げるための工具の紹介をしてきました。今回は実際にパーツを腕時計に組み上げていく工程についてご紹介していきます。
使用するパーツ、こちらはDIY WATCHで購入可能です。
①文字盤にデザインする
まず初めに、文字盤のデザインをしていきます。
文字盤をデザイン、装飾していく際には2つ注意点があります。
1 文字盤の方位
文字盤の裏には干支足(えとあし)と呼ばれるピンがあり、それをムーブメント上にある干支足をはめ込む穴に入れて固定しています。文字盤とムーブメントを固定した際の位置関係を考慮に入れながら文字盤をデザインする必要があります。
2 文字盤と針の距離
文字盤と針の間隔は短いため、シールや金属、なにかしらのパーツで装飾する際は針に干渉しないように気を付ける必要があります。
以上、2つの注意点に気を付けながら作っていきましょう。
これが文字盤です。
一見すると真っ白で、どこに絵をかいてもいいように思いますよね。
しかし先ほど申し上げたとおり文字盤には方位があるので、間違えると絵が違った方向を向いてしまいます。
文字盤の方位が確認できるように、治具(じぐ)を作ると作業しやすいです。
(簡単な治具の作り方も今後ご紹介していきます。)
今回は腕時計の作り方の工程を紹介していくことがメインなので、シンプルに「DIY」という文字を描くだけにしておきます。
②ムーブメントを取り付ける
文字盤が完成したら、次に文字盤の裏に「ムーブメント」を取り付けます。
文字盤の裏にはこのように干支足がついています。
③針を取り付ける
ムーブメントの次は、時計の針を取り付けます。
針を取り付ける際は、文字盤を保護するためにフィルムまたは薄い紙をのせて作業しましょう。
取り付ける順序は、①短針 → ②長針 → ③秒針 となります。
針の穴が小さいので、慎重な作業が必要です。
特に秒針の取付は一番の難関ですが、ここを乗り越えていきましょう!
秒針がなくても良い方は、短針と長針のみの取り付けでもOKです。
④ケースにセットする
針を取り付けたら、「ケース」にセットします。
すぐにはまるので、この工程は簡単です。
⑤スペーサーをセットする
次は「スペーサー」をセットします。
向きを合わせると、簡単にセットできます。
⑥リューズを取り付ける
続いて「リューズ」を取り付けていきます。
リューズは最初、このように2つのパーツに分かれているので、巻き芯をセットして使います。
⑦裏蓋を閉める
リューズを取り付けたら、裏蓋を閉めます。
指で押して閉めようとするとかなり力がいりますが、写真のような「裏蓋閉め器」を使用することで簡単に閉められます。
ここまできたら、完成まであと少しです!
⑧ベルトを取り付ける
最後に、腕に巻きつけるベルトを取り付けます。
ベルトにこのようなパーツを取り付けて、本体と合体させます。
これで腕時計のできあがりです。
あなたも、世界でひとつだけの腕時計づくりにチャレンジしてみませんか?
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